「書類の仕訳がどうかしたの?」

ケンサクが尋ねた。

一同、呆気に取られて、ケンサクを見た。


「理貴が説明して」

今まで何を聞いてたの?と葵がイラついて言う。


「だから、簡単に言うと面接するのに、会いたいグループと会いたくないグループに分けただけ」


「それの、どこが問題なの?」
とケンサクは、素直に思ったことを言う。


ああ……こいつは、正直すぎる。
王さまの耳は、ロバの耳って騒ぐやつだとユウは、思う。


「因みに、面接する方が1通ね」
葵が呆れていう。


「えっ?あと全部断るの?」

ケンサクがようやく葵が不満に思ってることに行きあたる。


ケンサクが、会議の内容を理解していないのは、いつものことだ。


「議論しても無駄だ。というのは、もう断ったから」

理貴が爆弾発言をした。



葵が、理貴をにらみつける。

「理貴、わざわざ採用について会議を開く理由がないじゃないの」


「これは、ちょっと特殊な事情だったから、こっちで適切に判断した」


「写真見て、気に入っちゃった子がいたとか?」
ケンサクが、からかう。


「あーあ、何百枚あったのかな」
とイヤミを言う葵。