理貴は、鷹揚中高校生2000人を前に生徒会長として、
壇上に上がるために、名前を呼ばれるのを待っていた。


普段、仕事をしている時は眼鏡はしていないが、学校にいるときは、眼鏡をかけるようにしている。

だから、鷹揚の生徒は、理貴は目が悪いと思っている。

メガネをかけるようにしたのは、アメリカにいた時、

実年齢より上の同級生と勉強していたから、少しでも大人っぽく見えるようにするためだった。

理貴は、飛び級で卒業していき、大学に入る頃には、4学年上の同級生と一緒に抗議を受けていた。