熱を帯びた理貴の体が熱い。

理貴が自分の体に何をしようとしてるかよりも、理貴の体から伝わる熱の方が気になった。

こんなに熱を出して、理貴は大丈夫だろうかと伊都は心配になる。


首筋に押し付けられた唇から、熱い彼の息が漏れて、直接肌に感じる。

理貴は、相手を怖がらせようと伊都のシャツを引っ張りだし、手のひらを伊都の肌に直接滑り込ませた。

伊都は何も言わない。

仕方なく少々乱暴に、手のひらで彼女の肌を撫でまわした。

頼むから、止めてと言ってくれ。

キスが心地よくて、もっと欲しくなる。


理貴は自分の体重が支えきれず、伊都の体の上に覆いかぶさっていた。

伊都の体はひんやりしている上、予想外に柔らかくて気持ちがいい。

理貴は、熱でおかしくなったのか、気が狂ったのかわけがわからなくなった。


「勝手に入るなって言っただろ?」
本当にこんなことされたら、何するかわからない。


「ごめんなさい…具合が悪いのかと思って」


「部屋に入るな。今度は、容赦しない」