《プロポーズ作戦:序章》
深夜2:00。
すやすやと寝息を立てている女の子を横目に、
暗がりの中、パソコンで何かを検索している男。
「やはり……景色は……」
独り言を呟きながら、長月 真人は旅館を調べていた。
ありとあらゆる検索サイトを駆使し、自分の中で最もいいと思う旅館にカーソルを合わせる。
海の見える旅館《海鳥》
214号室からの絶景は国内有数だ。
春は近くに桜が舞い、
夏はホタルイカが夜の海に星空を描き、
秋になれば輝く夕日が望め、
冬は美しき月が闇夜を照らす。
春夏秋冬、折々の絶景が現れる旅館。
「……ここ…がいいか……」
カチカチっと予約画面を表示する。
「……うわっ」
小声で驚く真人。
それもそのはず、5ヶ月以上予約が埋まっていた。
「……」
しかし、少しの躊躇いはあったものの、
すぐに予約を入れた。
「これで…よし」
「……んっ…」
「!?」
突然、ベットで寝ている女の子、江迎 凪が寝言を言い驚く真人。
──こいつが起きるはずも無いか…。
そう思い、はだけてしまった掛け布団をそっと凪にかけた。
──もう、一緒に暮らして3年になるんだもんな…
愛しい凪の髪を撫でながら、これまでの思い出が頭を駆ける。
一目惚れした大学1年生のとき。
精一杯の勇気で告白をしたあの日。
緊張で何も喋れなかったデート……
思い返せば情けない事の方が多かった気がする。
──まぁ、今回ばかりは失敗できないよなぁ。
クスっと笑みを零して、凪の寝ているベットに戻った。
──なぁ、凪。
おでこにキスを一つして、抱きしめるように眠りについた。
深夜2:00。
すやすやと寝息を立てている女の子を横目に、
暗がりの中、パソコンで何かを検索している男。
「やはり……景色は……」
独り言を呟きながら、長月 真人は旅館を調べていた。
ありとあらゆる検索サイトを駆使し、自分の中で最もいいと思う旅館にカーソルを合わせる。
海の見える旅館《海鳥》
214号室からの絶景は国内有数だ。
春は近くに桜が舞い、
夏はホタルイカが夜の海に星空を描き、
秋になれば輝く夕日が望め、
冬は美しき月が闇夜を照らす。
春夏秋冬、折々の絶景が現れる旅館。
「……ここ…がいいか……」
カチカチっと予約画面を表示する。
「……うわっ」
小声で驚く真人。
それもそのはず、5ヶ月以上予約が埋まっていた。
「……」
しかし、少しの躊躇いはあったものの、
すぐに予約を入れた。
「これで…よし」
「……んっ…」
「!?」
突然、ベットで寝ている女の子、江迎 凪が寝言を言い驚く真人。
──こいつが起きるはずも無いか…。
そう思い、はだけてしまった掛け布団をそっと凪にかけた。
──もう、一緒に暮らして3年になるんだもんな…
愛しい凪の髪を撫でながら、これまでの思い出が頭を駆ける。
一目惚れした大学1年生のとき。
精一杯の勇気で告白をしたあの日。
緊張で何も喋れなかったデート……
思い返せば情けない事の方が多かった気がする。
──まぁ、今回ばかりは失敗できないよなぁ。
クスっと笑みを零して、凪の寝ているベットに戻った。
──なぁ、凪。
おでこにキスを一つして、抱きしめるように眠りについた。