ぼんやりと蛍光灯が見える。

心底ガッカリした。

この世界、MOMENTWORLDは現実だ。

いやだ。

いやだ。

いやだ。

いやだ。

こんな世界に閉じ込められるなんて
死んでるも当然だ。

自分の頬を一筋の涙が通過する。




ーーーーーーーノイズ音ーーーーーーー




飛び上がるように体を起こす。

「おはよう諸君。」

このとき初めて今の時刻を知った。

正午12時。

どんだけ疲れてたんだ。

保健室にあった布団から飛び出し、

クラスに戻る。

「〜~~~おっと、
荒神くんが聞いていなかったようだね。」

みんなの視線が一気に集まる。

なぜやつは俺の名前を知っている!?

焦った。

本当にやつはなにものなんだ。

しかもどこから俺らの様子を観察しているんだ。

脳内で質問が浮かんでは
魔法という言葉ですべて片付けられる。

「もう一度繰り返す。

今日、テストを実施する。

勉強など必要ない。

筆記用具も全て私が用意する。

もちろん不正は認めない。

最初からどんどん高得点を狙っていくと良い。」