謎の第一回ゲームは無事に終わりを告げた。

はずだった。

ーーーーーーーノイズ音ーーーーーーー

全員がいっせいにつばを飲み込む。

「テストでポイントは増えないという事を

伝えておいたが、①の答え合わせをする。

多数決で決めさせてもらった。

1ー1 松本 佳織

1ー2 佐藤 翔

~~~~~~~~~~~~

2ー1」

瞬のクラスだ。

誰が呼ばれる。

呼ばれた方がいいのか。

呼ばれない方がいいのか。

「豪山 大和」

こいつがうちのクラスで一番恨みを持たれている、

いや、殺意を持たれている。

のか?

なぜだ?

たしかにデブだが、

他に嫌う要素はない。

しかし、この前の空気の読めない行動。

確かにこれから一緒にやっていきたくはなかった。

しかし誰が。

豪山は不安そうな目でキョロキョロとし、

みんなが目をそらした。

「~~~~

以上の者だ。

これからゲームにあたって妨害、邪魔をする、

可能性があるからだ。

諸君らも殺意を持っている。

という訳で、以上のものを処分する。」

豪山がピタリと止まる。

血の気がサーっと引き顔が白くなって

いくのを確かに見た。

小刻みに震えだし、

何やらブツブツという。

「う、うそ、だろ、、?、」

「やめろ!ふざけんな!!」

クマのようなその目と瞬の目が合った。

「お前か!俺は何もしてねーだろ!」

醜い。

そう感じたのは俺だけか。

おそらくほかの連中もそんな感情を持っただろう。

恐怖に負けたのだろう。

急に豪山の口調が変わる。

「やめてください、助けてください!」

天井に向かって叫ぶ。

しかし沈黙だけが返ってくる。

再び瞬と目が合うと

怒りに満ちた目をふっくらとした顔から覗かせた。

その矢先、扇風機がギュインギュインと

言いながら回り出す。

扇風機でこんな音を聞いたことがない。

思わず少しのけぞる。

恐怖に怯えていると、

手先が冷たく感じた。

その瞬間扇風機のカバーが外れ

羽が思い切り豪山のところへ飛んでいく。

強靭な脂肪たちを一瞬で切り裂いた。

豪山の腹からはドラマでしか見ないように

量の血が噴き出した。

ぐったりと机に倒れ込む。

手はゆらゆらと揺動運動と痙攣を繰り返し、

遂には止まった。

そのまま床に転び込んだ。

次こそ第一回ゲームの終わりを告げた。