『ですが、そんな彼女に恋をしていました。お恥ずかしながら、僕は恋というのを彼女をいれて2回しかしたことがなくて、彼女は僕にとって最後の人だったと思います』
「なん、で…っ、」
なんで、なんで、なんで、!薄々自分でも気づいていた。彼を愛していたことに。だけど、気づかないふりをしてその気持ちに蓋をした。
なのに…。私は涙を流しながら続きを読む。
『ですが、彼女は元彼をまだ想い続けているようでした。もし、ここで気持ちを伝えたら、気づかれたら。怖かったんです、臆病だったんです。彼女を傷つけたくないって。』
『なので、小説の中に書いてあるように別れを告げるときにこう言いました。“月が綺麗ですね”って。その時は雲があまりない満月でした。』
『皆さんは月が綺麗ですね。という意味を知っていますか?意味は、』