現在に戻る……。
暫く静かだったのだが…。
最初に口を開いたのはシオンだった。
「リヒトなのか!?」
「さっきからそう言ってるだろ。」
ムスッとしながら答える。
「何っ、その髪と瞳の色ッ!?」
「姉貴。声デカイ。」
リヒトは、エルミールを
ギロっと睨んで言った。
「この喋り方はリヒトね。
よく見ると顔、似ているし…。」
「似てるとかじゃなくて、
本人だから!?
まさか…見た時に気づかないなんてな?
息子、弟だと。
……不審者扱いだし。
もし、リリーがいなかったら俺…
警察へ出頭だっただろ?
って事で、家…出て行こうかな?
お仕事で貯めたお金も持ってるし。」
最後の一言で、3人はビシッと固まった。
リリーも目を見開く。