初めて会った時、体育館の二階のギャラリーからバスケを見つめていた彼は
……見た目に合わないくらい弱気な男の子だった。
「……俺はもう一生、バスケできない」
まるで『俺の人生は終わった』とでも言うかのように
それ以上何も言わず、自分の右足を冷たい目で攻めるようにじっと見つめていた。
でも彼のバスケの活躍、バスケへの気持ちを知った時
いつも何事も考えてから動き出す自分が
誰かに動かされたかのように、わたしは動き出していた。
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