私と話したかった、彼はそう言った。

珍しいモノと話すような感覚なのだろうか、それともクラス全員と仲良くなろうキャンペーンでも開催中なのだろうか。


久しぶりの誰かとの会話でもあり、
授業中も少し、少しだけ考えてしまった。

シャープペンを握り、黒板に書いてあるものを写す。私は意外と書くのが早いようでよく先生と目が合う。

この授業の先生は学校でも人気の先生でこんな私にも優しく接してくれる。

特別イケメンという訳ではないらしいのだけど、それ以外が完璧、と評判が良いのは事実だ。

キーンコーンカーンコーン。

「それじゃあ、授業はここまで。
また次回。」

チャイムが鳴り授業が終わった。

昼休み、お弁当を持って教室を出る。
目的地は化学資料室、ここが私のお昼場所だ。