「1人映画!?」
「そう、1人映画。」
「なんでそんな30代半ばぐらいの人がやりそうな事してんの!?」
「全国の30代半ばの人敵にしたね」
次の瞬間、頭をべしっと叩かれる。地味に痛い。不快。
「はぁ、そういう事言ってんじゃなくて。私達は花のJC。そして今は恋の季節春。恋愛しない理由がないでしょ?
さっきの説明込みで考えて。摩莉亜、恋愛いつすんの?」
「30代終わりぐらいかな」
瞬間、頬をつねられる。痛い。案外痛い。ていうか、暴力反対。暴力よくない。
「説明込みっつたよねぇ??き、い、て、たぁぁぁぁ???」
「ひぃてぃましゅた(聴いてました)」
諦められたように手を頬から放す。絶対輪郭の形が悪くなったわ。
痛いし。頬のびた、絶対のびた。
「はぁ、摩莉亜。私はアンタの心配してんの。大丈夫なの?そんなんで。
女子の恋バナとかついてけてる?」
「もう手遅れですね。うん」
「だから言ってんのに!」
私の心配ばかりしてくれるこの子の名は、本条亜紀。
幼稚園からの付き合いで、心配性。それは今も変わらないし、たまに私の心を読み取るなどエスパーじみてる所もある。
亜紀の心配性はありがたい。100回ありがとうを言っても足りないくらい。
けど、私は恋愛する以前に恋愛感情が分からない。ドキドキもキュンキュンも。
第一、私は短気で挑戦的な面がある。しかも男子相手だけにでる面。これが私の欠点であり欠陥。
ものすごく厄介。女子相手にはならないのはなんでだろう?
それに、偏見なんて言われたら終わるけど、私は男子の『好きな子はいじめたくなる』が、分からない
それで傷つく女子や、すれ違う男女が億万といるし。ばかばかしい。やらなきゃいいのに。
もっと言ってしまえば、
〖中1で付き合う、なんて早い〗
っていう考えの持ち主だし
*♪♥*♪♥*
(亜紀、授業始まるよー)
(わっ、ホントだ!私席戻るね!じゃっ)