「俺じゃあお前の特別になれない?」


「え……、そんなこときゅ、急に言われても分かんないし……っ」


ちょっとだけ嘘。本当は真尋に幼なじみ以外の感情を抱いていることに気付いてるけど、言えるわけない。


「……曜、俺今からお前にキスする」


「はあ!?」


今日の真尋は風邪だから変だ。話が急過ぎる。頭がおかしくなったに違いない。


言いたいことは山ほどあるのに、口をパクパクさせることしか出来ないあたしにふっ、と笑みを溢した真尋。


「嫌なら蹴ってでも、殴ってでも逃げればいい」