「まあ、意味わからんと思うけど

いいアイデアやろ?

そしたら、あんたも身投げなんてせず

楽に天国いけるで!」

「いや、譲るとか交換とかほんとに

意味わかんないんですけど

てゆうか、あなたなんなんですか?」

「ああ!自己紹介するん忘れてたな

俺ははっぱの葉に瑠璃の瑠って書いて葉瑠18歳や

あんたは海生って言うんやろ?よろしくな」

と、葉瑠は笑った。

無邪気な笑顔とは裏腹にとても体調が悪そうで

顔色もあまりよくなさそうだ。

そう思っていると、春の風が吹き荒れた。

「風強いし、こんなとこじゃ怖すぎて

ちゃんとしゃべられへんからとりあえず

あっちに戻ろうや。な?」

うんと頷き言われるがままに、私は立ち上がって

靴を履きフェンスの向こうの安全な場所へ戻った。