「す、すいませんね…」

見た目はリコたん。性格は最悪。一瞬でも天使と見間違えた自分を殴りたい。

「あの、それであなたは?」

イケメンが目の前にいるのにテンションは急降下。

さっさと帰れ…と思っていることを悟られないように無理やり口角をあげて笑いかける。


「…隣に越してきました、羽田です。よろしくお願いします。」

興味深そうに私を見つめていた羽田さんはそう名乗って、蕎麦を手渡してきた。


「おお…ご丁寧にありがとう!」


引っ越し蕎麦なんて初めて受け取ったから微妙に興奮した。

「じゃあ…俺はこれで。」


おうおう、早く帰れ帰れ。
私は忙しい(?)んだから。