18時過ぎ… 夏の夜はまだ明るくて 夕焼け空まであと少し… 外は生暖かい風が吹いていた。 前を歩く麗香ちゃんの髪が、風でさらさら揺れる。 「で、どこに行くん?」 『うーん…景色が綺麗なところ』 「カッコつけ!」 『なっ!?』 そうケラケラ笑った。 少し前まで、麗香ちゃんの笑顔を全く見れなかったのに… 本当の君は、よく笑って、よく喋って… 明るくて優しいんだね。