あれから何分経った?


気付けば麗香ちゃんが隣に座って、ベビーカステラを食べていた。




『へっ?』


「あっ、目覚めた!
もう大丈夫?」


『うん。
てか話は!?』


「ちゃんと話したで。
やっぱり、あの言葉は恭雅の本心違った。」




そっか。そっか!


よかった…


ちゃんと、全て誤解なく話せたんだね。




「あいつ、何回も泣きながら謝ってきた。
んでな、笑ってって言ってくれた。
いっぱい傷つけてごめんって…」



きっと、恭雅くんも麗香ちゃんの事が好きだったんだ。


好きだったけど、別れなきゃいけない理由があったんだ。


誤解を解きたくて、夏休みを使って会いに来る男って…凄いな。