何度か麗香に会う度に、ほっとけへんなって…
傍に置きたかったから付き合った。
会う度、アザが増えているのに、あいつは全然俺に言わへんかった。
いつも笑って、隣を歩いてた。
でも、そう長くは続かんかった。
他校の俺の正体を知ったのは、付き合って半年ぐらいやった…
俺は虐める側の人間やった。
立ち位置は、グループのリーダーの一つ下。
たまたま、その虐めてた奴が麗香と同じ学校の男やった。
その場に出くわした麗香は、首を横に降って逃げ出した。
そして、リーダーやったやつに付き合ってるんがバレて…脅された。
『麗香がずっと好きやった。
ちゃう…今も好きやねん』
「なんで…だって!」
『信じるかは麗香次第やけど、脅されたんや…』
「えっ?」
『ほんまは離したくなかった。
ずっと麗香を探してたけど、会えへんくて…
麗香の友達を見つけた時には、ここに転校したって聞いて…』
ほんまの俺は弱いねん。
麗香の前では強がってたけど、やっぱり麗香と一緒にいると楽しかった。
冗談言って笑いあえてた時間がめっちゃ好きやった。
「うちもずっと好きやった。
恭雅が笑うな、消えろ言ったから…
嫌われたなくて消えた。
んで笑ったら嫌われるし笑わんかった。」
『ごめん…ごめん…』
俺はほんまアホや。
また麗香を泣かせてしまった…
ごめん…ごめん。
麗香…
-恭雅 side end-