あっ…このままがいいな。笑




『はい、お待ちどうさん!』


『ありがとうございます』




ベビーカステラを受け取って、歩き出すと、麗香ちゃんは困った顔をした。




『ほら?
お金なんて気にしなくていいから、食べな?』


「でも…」


『ははっ、だって麗香ちゃんと初デートじゃん』


「は、初デートって!?」




びっくりする表情を見せた麗香ちゃんの口に、ベビーカステラを一つ放り込む。


ほんの一瞬、麗香ちゃんの赤い唇に指が触れた…




「…美味しい!」


『良かったね』


「青木先輩もほら!食べてみてーや」



ベビーカステラを一つ摘み、背伸びをして俺の口へ運ぶ麗香ちゃん…


か…可愛い。


この姿ヤバイ…


俺が口を開けると…




「アホ!あげへんわ!」


『…麗香ちゃん』




目の前でパクッと食べて見せた。


ですよねー…


期待した俺がバカでした。