道端で人目を気にせずキスしてしまったことに気付いた瞬間にはもう遅かった…



「みぃーちゃったーみぃーちゃったー!」


『梭冴、やば…』


「梭冴くん…すごい…エ」


「杏!!それ以上はダメ!!!!」



後から聴こえる声。


もちろん言うまでもない。


最悪だ…こんなところを見られるなんて…


知らない人ならまだしも…まさかこの3人に…



『やってしまった…』


「梭冴のアホ…」



一気に顔が赤くなる…



「梭冴、続きは家でやんなさいよね!」


『なっ』


「麗香ちゃん、こんなやつだけどよろしくね〜」



花純は麗香にそう告げると麗香は首を横に振った。


そして左手の指輪を嬉しそうに見て…



「梭冴やからいいんです!
梭冴が居てくれるだけで、うちは笑えるんです」


『麗香ちゃん…』



やばい。泣きそう…

俺、生きてて良かった…



「わー!!梭冴には勿体無い素敵な彼女!!」


『ほら花純、行くぞ』



和希が花純の腕を引っ張る。



「えー…じゃあ、またね!
麗香ちゃん、また教室に遊びにおいでよ!」


「はい!」



うるさい花純達が先に歩いていき、ため息をつく。



『ごめんね?』


「ははっ、うちもあんな友達がほしい」


『うるさいだけだよ?』


「そんなこと言わへんの!
ほら、うちらも早く行こーや!」



麗香は俺の腕も掴んだ。


やっぱり、手を繋ぐよりも…


腕を掴んでくれる方が嬉しい。


手を繋ぐよりも距離が近いから。



良い1年にしような?


俺は受験生だけど…たまに遊びに連れて行けるように、勉強頑張るよ…。



『麗香』


「ん?」


『好き』


「アホ、だいぶ前から知ってる!!」



ははっ、出会ったあの瞬間に恋に落ちたんだもんな。


あれからもう1年が経つ。


この1年でたくさん麗香を知って、好きが増したけど…


まだまだ、麗香を知りたい。


何回でも惚れさせるから…


着いてこいよ…?




ーおまけ ENDー