座り込んだ麗香ちゃんの背に持たれるようにして座って、お弁当の包みを開くと1段のシンプルなお弁当箱が出てきた。
包に付いていた割り箸を割って、中を開けると綺麗に彩られた具材…
卵焼きにタコさんウインナーにポテトサラダに…
見るからに美味しそう!
『いただきます!』
卵焼きをパクッと1口食べてみると、しっかりダシが染み込んでいて美味しかった。
余計な味付けがない感じ!
そして、俺の好きな味。
『旨い!』
「…あっそ。」
『ありがとう』
「うちが勝手にしたことやし、お礼なんかいらんからな。」
ははっ!
褒めてるのに、喜びを見せないのがまた可愛い。
背中に伝わる麗香ちゃんの体温…
君の優しさに気付いたから、振り向いて欲しいんだ。
笑顔を見せない理由を教えてよ?