授業が始まる5分前に教室に入ると、杏ちゃん、花純、和希の3人が待っていた。
「「あけおめ〜!!!!」」
2人が大声で言う中、和希だけは眠そうに『あけおめ』と、あくび混じりだ。
『あけおめー。』
「うっわ!テンション低!!!!」
『さては、新年早々何か揉めたな?』
「なになに何!
また麗香ちゃん怒らせたの?」
こういう時に出る和希のニヤリ顔。
そして花純の呆れ顔。
杏ちゃんだけは、不安そうに俺をみつめる。
『分かったならほっとけよー。』
「ま、せいぜい振られないように謝んなよ?」
『うっ…それはきつい。』
あの日からLINEはしていない。
意地っ張りな麗香ちゃんは、なかなか簡単には許してはくれない…
んー。
どうするか。
そう考えた途端、授業開始のチャイムが鳴り響いた。