最後のイルミネーションアーチをくぐり抜けると、俺はホッと胸を撫で下ろした。


ドッキリ…やりすぎたかな!?


あれじゃ、まるでプロポーズだよな?


あー、もう。


ほんと慣れないことすると顔が熱くなる。



「梭冴くん大丈夫?」


『…ごめん、ちょっと休みたい』



頭がクラクラし始めて、麗香ちゃんが俺を支えた。


近くのベンチに座り、体を麗香ちゃんに預ける形になってしまった。



「もー。慣れへんことするから」


『ごめんなさい』


「よく、あんな人の目が止まることしたなー!
でも、めっちゃ嬉しかったで!」



耳元で楽しそうに笑う麗香ちゃんの声。


そして、ぎゅっと、俺の手を握ってくれた。


チラリと光る指輪を見て、より、体の力が抜ける。


サプライズ、して良かった。



『麗香ちゃん…好き。』


「私も、梭冴くんが好き」




それが聞けて、幸せです。


麗香ちゃんにとって今日は、素敵なクリスマスになったかな?


俺は、素敵なクリスマスだったよ。