あれからショッピングをしながら麗香ちゃんをからかいつつ、時刻は5時を回ったところだ。
ショッピングモールの窓に目を向けると、もう辺りは暗くなっている。
「イルミネーション見に行こ!」
すっかりショッピングに慣れた麗香ちゃんは、後半には先々あるいて行くぐらいになっていた。
俺の腕を掴んで、嬉しそうに笑っている。
『じゃー、お楽しみのイルミネーションに向かいますか?』
「やった!」
ジャンプでもしそうなぐらい、麗香ちゃんは嬉しそうに笑って俺の腕をぐっと胸元に寄せた。
初めはあんなに恥ずかしがっていたのに、もう他のカップルと負けないぐらい堂々と歩いている。
なんて、今、幸せなんだろか。
「何ニヤニヤしてんの?」
『いや、今、幸せだなーって』
「はは、あいにく同じこと思ってたわ」
や、やばい。
キラキラ光る麗香ちゃんの目を見て、もう…死んでもいいぐらい嬉しい…
あんなに、あんなに、振り向いてくれなかった麗香ちゃんが今、俺の隣で幸せって思ってくれているなんて…
もう、最高過ぎる。
いったい、この鞄に入っているペアリングを目にしたら、麗香ちゃんはどうするかな?
そんな事を考えながら、ショッピングモールを出て、イルミネーションまでの道のりを歩いていく。