とりあえず、寒いので近くのショッピングモールに入ると、麗香ちゃんは小さくなり、俺の後ろにかくれてしまった。
俺のコートの袖をつまんで歩く姿がすっごく可愛いけど…
『隣、おいでよ?』
「や…恥ずかしいわ」
『ほら、いいから!』
麗香ちゃんの手を握って横に立つと、すぐ頬が赤くなっていくのがわかった。
周りはもちろん、カップルばかりだ。
でも、後ろを歩くよりも横に堂々と歩いた方が、全然普通に見える。
だって俺ら…付き合ってるんだし。
「ショッピングなんか基本行かへんし…」
『あ、ほら?
こんなの麗香ちゃん似合うんじゃない?』
隣で困っているのを無視して、俺はマネキンが着ている服を指さした。
ちょっと、大人な露出をしたニットワンピース
肩出しの服なんて、麗香ちゃん着なさそうだなー。
「もう!!
バカにしてるやろ!?」
『ごめんごめん』
頬を膨らます姿を横目に、ちょっと笑ってくれる姿が好き。