花純の一言に目が覚める。
クリスマス…
せっかく彼女と過ごせる大一番のクリスマスが!!
デートプランも考えたいのに!!
プレゼントも…
『それは嫌だ』
「いいなぁ〜…麗香ちゃんは」
「杏…」
『へへっ、ごめん!
ヤキモチ…勝手に焼いちゃった』
舌をちらっと見せて恥ずかしそうに笑う杏ちゃん…
ありがとう。ごめんね?
杏ちゃんを見る度に、早く杏ちゃんに素敵な男が現れますようにと願う…
『杏、こんなやつさっさと諦めた方がいいぞ?』
「ちょ、和希くんひどいよー!
梭冴くんの魅力はたくさん知ってるよ?」
「まぁまぁまぁ、今は梭冴と麗香ちゃんの話でしょ?」
花純が2人の間を割って入る。
魅力がたくさん…か。
麗香ちゃんは、どう思ってるのかな。
しつこい先輩かな?
弱虫で意気地ない先輩かな?
俺も勇気出さなきゃな。
『連絡してみるよ!』
「お!よし来た!!
頑張れ、梭冴!」
花純がバシッと俺の背中を叩いた。