「…光也」
足を止め、振り返るともう光也は泣いてて…
そっと、光也の頬に手を伸ばすと、涙が指を伝った。
『麗香…やっぱ、俺…』
「かっこ悪いて？」
『…』
「そんなこと、思わん。
ほら、一緒に居たるから、な？」
するとその言葉に、光也の涙は溢れ出した。
ごめんな…気付いてあげられんくて。
あたしはただ、慰めることしかできひん…
この日、改めて付き合うってことの意味と、覚悟を知った。
簡単に付き合うものじゃない。
本当に、好きな人と付き合う。
これは簡単なようで、難しい。
ー麗香 side endー
