あっ!っと思った時にはもう遅かった。
俺にはスローモーションに見えたのに…
『おい、梭冴聞いてんのか?』
俺の名前を呼んで、3歩先で立ち止まって振り返ったのはいつもグループの中心にいる人物。
石田 和希 イシダ カズキ
いつも和希を中心にグループ4人で集まっている。
いわゆるリーダー的存在だ。
そして俺は、そのサブみたいな感じ…
キラキラ輝くのは和希で、光があたらない影が俺
青木 梭冴 アオキ ヒサ
『ごめん、もっかい話して!』
『はぁ、昨日言ってたアレさー』
俺なんて、誰の目にも止まらないんだろう。