静かな駅のホームで、立ちすくむあたし。
確かに好きやった。
やけどな…あたしは短な優しさに心を奪われたんや。
どんなに突き放しても、梭冴くんはあたしに着いてきたんや。
「…ごめん…ごめん…」
『何、泣いてんねん?
俺は振られる覚悟で来たんやけど?』
「…?」
気付いたら涙が流れ落ちていた…
頬を伝う涙にそっと、恭雅の指が触れる。
『…いっぱい笑って、生きてくれ。
俺がお前から笑顔を奪ったぶん以上』
「恭雅…」
『自分の気持ちに、素直になった麗香は絶対前に進めるから』
ごめんな…
ありがとう…
恭雅。
ずっと、好きでした。
ー麗香 side endー