始業式から数日後が経つけど、やっぱりお昼時間に麗香ちゃんはあの場所に現れなかった。
このまま佐河に行くのかもしれない…
それだけは阻止したい!
今日も1人校舎裏の壁に持たれて座り、メロンパンを1口齧った。
「梭冴くん!」
『杏ちゃん!?』
お弁当を持って、俺の隣に座る杏ちゃん。
なんで??
「梭冴くん、最近一緒に食べないね?」
『…』
「だから一緒に食べに来た!」
そうにっこり笑うと、お弁当を開けて手を合わせて合掌すると、卵焼きをパクッと食べた。
杏ちゃんは本当に優しい子。
周りをよく見て、人の表情をよく読み取って行動している。