ハッと目を覚まし時計を見る。
時計はもう2時をまわっていた。
結衣はあの後、窓を開けながら寝てしまったらしい。
『やだ……。風邪ひいちゃう……。』
そう言って急いで窓をしめようとするが、外の様子がいつもより少し変で手を止める。
まるで時が止まったかのようだ。
まるで自分だけがいる世界のようだ。
なんだか気味が悪く、急いで窓をしめ鍵もしめた。
『ちょっと暖かいの飲もう……。』
夜風にあたっていたせいか肌寒い。
結衣はリビングに行って紅茶でも飲もうと、部屋のドアノブをつかんだ。
しかし……。
ガチャ……ガチャガチャ。
『あれ??』
ドアが開かない。
たてつけが悪いのか。
しかし何回開けようとしても、開かなかった。
するとその時、後ろから肌寒い風が吹いた。
バッと後ろを振り返ると、さっき閉めたはずの窓が開かれカーテンが不気味にゆらゆらとゆれている。