「ほら、着いたぞ」



『入りたくない...』



「家の前で待ってるから

もしなんかあったら出てこい」




『うん...』





ガチャ




凛は家の中に入っていった





しばらくの沈黙の後




ガシャーン!!




なにかが割れた音





ガチャ




「凛?!

どうしたんだよ」



ギュッ



力が抜けるように



俺に抱きついた凛





「もう帰ってくるな!」




凛の父親が叫んだ





「とりあえず俺ん家行くぞ」




歩けない凛をおぶりながら




俺の家まで来た





「もう俺ん家だから

ゆっくりしとけ」




『...ごめんっ』




珍しく凛が泣いてる





「泊まってくか?」





今までは家に帰ってたけど




今日はさすがに無理だろう





『...いいの??』



「おう」







凛が落ち着くまで待ち




話を聞くことにした





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もう少し



もう少し早く





俺がなんとかしてたら






未来は変わったのだろうか



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