「いくらなんでもそれはマジでないぞ、奏多。どんだけ羽柴ちゃんに我慢させる気だよ」
「だよな…」
わかっているつもりだったけど、自分以外の誰かから言われると余計に身に染みた。
「まだ美優さんのこと好きなのかもしれないけどさ。お前の彼女は羽柴ちゃんなんだぞ?いくら美優さんの前だからって、ちゃんと紹介しなきゃダメだろ」
克哉に説教されて頭に浮かぶのはやっぱり昨日の泣きそうなミユの顔で。
「ちゃんと謝ってくるよ。多分本人は気にしてないとか言うんだろうけど」
意を決した俺は、今日の帰りにちゃんとミユに謝ろうと決めた。