「俺、羽海ちゃんが好きだ。付き合ってくれ...」
「私は星海です」
「えっ」
「あんたアホなの」

私、吉野星海は華崎高校2年生。
部活は、男子バレー部のマネージャー。
双子の姉がいます。
姉は私とは正反対。
名前は吉野羽海。
部活は、同じく男子バレー部のマネージャー。
姉のくせに、一人じゃなんもできない甘えん坊。
ふわふわのロングヘアーが動くたびにゆれて可愛らしい子だ。
やっぱり、モテる。
それに対して私は、ショートヘアーで、自分で言うのもなんだけど、女の子にモテる...

「羽海ちゃん、可愛いよなー!」

「きゃー!星海さん、かっこいいー♡」

そんな感じで正反対の双子だ。

そして、さっきの告白も、同じ顔のせいで、あほなやつが間違えてした。
何回目だろう。
「ふつう、間違えないって」
羽海にこの事を伝えると、
「星海ちゃんが可愛いから恥ずかしくて、嘘ついたんだよ!うん!きっとそうだ!」
「はいはい、違うからね」

お決まりの会話だ。

小さい頃から羽海とは比べられてはいなかった。

羽海は、
「可愛らしい子だねぇ」
私は、
「しっかりしたいい子だねぇ」
と言われていた。
両親はどっちも可愛がってくれたし、友達もちゃんと両方に出来た。

そんな感じのごく普通の高校生だ。