三年前くらいの思いを、今日受け止める。


「あの時は電話くらいしか連絡する手段がなかったし、あたしは歌乃に他の新しい友達が出来ることに悔しがってた」

「……悔しい?」

「未来に出来る友達にやきもちやいてた。あたしなんて忘れられちゃうんだって……だったらあたしから突き放そうと思ってあんなことになったの」


初めて告げられた紗夜衣の心の内。


「考えがガキすぎた。今思うと呆れるわ。バカじゃん、本当の友達なのにそんな簡単に捨てられるわけない」


本当の友達……。


「幼稚園の時、ある日突然仲間外れにされてね、友達なんてそんなもんなんだって思った」


それは、坂田さんと会うよりも前の話。

坂田さんが言ってた、紗夜衣が傷つけられた過去……。