過去のせいで、あたしは感情を表さなくなった。


ガチャ...


「行ってきます」


朝、学校へ行く時間。


「行ってきま〜す」


ガチャン...

そう隣から聞こえてきた聞きなれた声。

マンションの隣に住んでいるのは私の親友の小夜。


「あ!おはよう歌乃」


全体的に小さくておとなしい感じの小夜は、学校でもすごくモテている。


「おはよ小夜」

「じゃ、行こっか」


その天使のような微笑みに、一体何人の男子が見入ってしまっただろう...?

それほど小夜はかわいらしい。