~千莉said~


亜紀が教室から出ていくのを見送り、そっとため息をつく。


春を何回も泣かせているのは知っている。


けど、何回も告白してくれるのが嬉しくて、そのままにしていたのは、亜紀の言う通り甘えてたんだろう。



これで、終わりか……。


そう考えた時、ガラッと教室のドアが開いた。


「千夏ちゃん…」


そこに立っていたのは、今朝会った千夏ちゃん。


「すいません、さっきの話…聞いてました。

だから、提案なんですけど…」


千夏ちゃんは、一拍置いて言った。


「私と付き合ってください」