せんちゃんの返答にあきらかショックをうけた様子をあらわにする千夏ちゃん。


｢それで……千夏ちゃん？
何で無理って思ったの？｣


せんちゃんが千夏ちゃんに近づいて聞く。


千夏ちゃんはせんちゃんが近いからか、頬を少し赤に染めたが、すぐに暗い顔をして涙を拭き取りながら言った。



｢あの時の千莉先輩……今までに見たことのないくらい、３年の先輩に対して怖くて…その時はこういうことが嫌いなんだろうなって思ってたけど……その後の春先輩に対しては…雰囲気とかが全く違って…｣



｢雰囲気…｣


私がそう呟くと、千夏ちゃんが頷く。



｢すごい優しい感じなんですけど、何か…恋人みたいな……でも、何か恋人みたいなのとは少し違って…それにしては少し暗くて、1重い…
けど、やっぱり今までに見たことないくらい雰囲気も顔も、千莉先輩…優しくて、なぜだか分からないけど…“無理”って感じたんです｣