「せんちゃんのファン?」


「“せんちゃん”!?
何ですか!その馴れ馴れしい呼び方は!!」


長めのまつ毛に涙がついたのがわかった。


「えっ、泣くの」


「な、泣いてなんかっ……!!
ありますけど………!!」


グッと拳を握りしめて、私をもう1回睨む。


「とりあえず、名前は?」


私がそう聞くと、その子はツーンと言う音が似合うような感じで横を向いた。