「ありがとう…」


顔が真っ赤なのが自分でも分かったから、下を向いてお礼を言った。


お世辞でもなんでもやっぱり嬉しくて、心が踊る。



「千莉ー!
春と亜紀のハチマキのリボンは俺がやったんだぜ!!」


太一がドヤ顔をしてせんちゃんに話しかけた。


「相変わらず器用だな、お前」


せんちゃんは感心したように太一を見た。


その反応で太一はふふんっと得意げに笑う。


何か、太一とせんちゃんって飼い主と犬みたい…。