【短編】運命は最初から決まってるわけで。






君はいつか言ったよね。





___________"付き合うならタメか年下。"





ほら、年上なだけで私は君の目にはうつってないでしょ?





SNSで毎日話して、学校では会えないし、会えたとしても私と君の性格ではお互い話しかけることができない。






私の日課。"玄関で君と目を合わせる"





それが毎日続いて。決して話かけはしない。それが私と君の日課になって。




それだけで幸せで。




見るだけで幸せで。








____でもそんな幸せがずっと続くわけがなくて。




君に彼女ができたんだ。もちろん同い年の。




君のタイムラインで彼女と君の会話を見るのが怖くて。









それでも君は毎日玄関で目を合わせてくれるんだ。




そんな君を忘れることなんかできるわけがなくて。





いつか私の耳に入ってきた噂。




" 悠汰 彼女と別れたらしいよ。"




そして君からのメッセージ。




"彼女と別れた。"








なんで私に報告してくるの?




ほら、またそうやって期待させる。




どうして君は年下なんだろう。






月日が流れて私は君の親友と友達になった。




その子とはたくさん話せるのに、どうして君とは話せることができないの?




いつか私と私の親友と君の親友と君の4人で遊ぶことになった。



でも結局叶わなかったその計画。




原因は私。




乗り気じゃなさそうな君の顔見て




「遊ぶ時間ないからやめよ。」



って言っちゃったんだ。




それをずっと後悔する。







ずっとこのままでいることがしんどくなって、卒業する1ヶ月前。




やっとのことで送った1通のメッセージ。




「悠汰が好き。」






君からの返事。




「少し考えさせて。」








その1週間後、メッセージで返事が来た。


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桃、俺と付き合ったら
受験できなくならない?



大丈夫。




ずっと考えたんだけど
付き合ったら別れたで関係が
なくなる可能性があるじゃん。
そんなんだったら俺は桃と
ずっと仲のいい友達でいたい。





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なんで。




どうして。





そんな事言うの?





最初から決まっていたでしょ?