「あ、そろそろ行かなきゃ!いってきまーす!」
「気をつけて行けよー」
お弁当とカバンを持ち、家を出る。
わたしの通う「蘭花高校」は、家から歩いて
20分ぐらいのところにある。
1学年6クラスで、1クラスが40人前後。
そこそこ頭の良いところだけど、家から近い
という好条件だったので、初めからここを
受けることにしていたため、難なく合格する
ことが出来た。
もうすぐ学校に着くというところで、
「そーら!おはよう♪」
「あ、梨桜。おはよう。」
この子は三浦 梨桜 (みうら りお)。
私の幼馴染みで小学校からずっと一緒なんだ。
私が家族以外で、唯一こころを許してる人。
「今日も可愛いね、蒼月ちゃん♪」
「梨桜ってば。何回も言うけど、私は可愛くなんてないからね。」
「...はぁ。これだから無自覚は...。」
「?...なにか言った?」
「ううん!ほら、早く行くよ!」
「わっ...ちょ、ちょっと待って!」
梨桜に引っ張られながら、学校へ向かった。