「さ、ご飯にしましょ。蒼月ちゃん、これ
運んでくれる?」


「あ、はい。」



「ほら、琉碧も手伝いなさい。」



「はいはい。」



亜紀さんの手作り料理が次々と並べられた。



「よし、じゃあ食べましょうか。蒼月ちゃん
遠慮しないで、しっかり食べてね。」



「...はい。いただきます。」



亜紀さんの料理はすごく美味しかった。







お昼ご飯を食べ終え、私は食器の片付けをしていた。


何もしないのは嫌だから、と亜紀さんに
頼んだからだ。


それを亜紀さんは受け入れてくれ、今に至る。



(亜紀さんって良い人だよね。美人だし。
司さんもイケメンって感じの人だし。
それに比べて...)



「...ん、なに?」



「...何でもない...。」



(いや、見た目はいいとしても...中身がね...。)



「おい、聞いてんのか?」


(うーん...)



「おーい、星野。...話きいてる?」


突然、耳元で清水くんの声がした。



「ひゃっ...!」



「...なんて声出してんだよ。」



「...だ、だって、びっくりしたんだもん!
急に耳元で言うから...」



「ふーん、お前、耳弱いのかー。弱点1個
みっけ。」



「なっ、そんなんじゃないよ!」



「ホントかー?...ま、いいや。で、話なんだけど母さんが出掛けるって言ってて、一緒に
来るかってさ。」



「...じゃあ、お言葉に甘えて。清水くんは?」



「...家に居ても暇だし、俺も行こうかな。」



「そっか。じゃあ、私、準備してくるね。」



「おう。」