2階に上がり、部屋へ案内されると、私好みの
シンプルで落ち着いた雰囲気の部屋だった。



「...部屋はここ。隣は俺の部屋だから、何か
あったら言って。足りないものとかあったら
母さんに言って。」



「はい。ありがとうございます。」



「...敬語」



「はい?」



「...同級生なんだから敬語じゃなくてもいいだろ。」



「でも...「でもじゃない。言うこと聞かないと...」



トン...


私の背中が壁に当たり、清水くんの手が私の
顔の横にある。



「昨日のこと、言うけどいい?」



「なっ...!わ、分かった、分かったから!
は、離れて!」



「はいはい。」


そう言うと、清水くんは離れてくれた。



ふぅ。助かった。



すると、清水くんが


「...今更だけど、良かったの。男と同居するの。」

と、暗い表情で問うてきた。



私は少し考え...


「...いいの。このままじゃいけないって、
思ってたから。」



「...ふーん。ま、いいや。ほら、下行くよ。」



「わ...ま、待って...!」