(あ、そろそろ準備しなくちゃ!)
私の朝は早い。朝5時に起きてお弁当と朝食を
作り、洗濯物を干してから家を出る。
中学生になってからするようになった。
それまでは父がやってたんだ。
父は男手ひとつで私を育ててくれた。
小学校の参観日や発表会も必ず来てくれた。
私に母がいない、とクラスメイトに言われ、
寂しくて、悲しくて、泣いていた時も
『蒼月。確かに母さんはここにはいない。
でも、傍にいるぞ。母さんは蒼月のこと、
ちゃんとお空の上から見てくれてるよ。
もちろん、父さんもな。』
と言って、励ましてくれた。
そんな父さんの負担を減らすべく、家事を
やることにしたのだ。