「……う、そ……」



「それを見てわかったの。私、名前間違えてたなって。

やっぱり、最後の最後まで若葉には感謝しないとね」



優子さんのくれた手紙は、若葉が私宛に書いた手紙だった。



今はもう、手紙じゃなくて遺書の方が合ってるのかもしれない。



「若葉がね、亡くなる2日前に私に渡したの。きっと、長くは生きられないって分かっていたんでしょうね。

辛いだろうけど……若葉のためにも、読んでくれる?」



長くは生きられないって……私にはそんな素振り1回も見せなかったよ?



なんで勝手に……なんで……消えたの。



「読み……ます。読ませてください」



私がそう言うと、優子さんはニコッと微笑んでくれた。