竪山「トシって、胸と腹にアザが有る?」年也「有るよ、生まれつきだけど」竪山「そうか…気にならないか?」年也「そんな大きくないからね」竪山「見ていい?」年也「いいよ…」竪山が確認すると、竪山「ん?アザというより、傷痕じゃない?」年也「オレそんな体験ないよ…」年也「達巳って昨日のライブ来たん?」竪山「もちろん…あらためて年也はすごいって思ったよ、あんな大勢の前で演奏するって、あがっちゃうよ」年也「慣れるまでは大変だったよ…あがるよりプレッシャーの方がしんどかったりするよ」年也が帰宅、麻衣「お兄ちゃん」年也「麻衣…」年也が自分の部屋へ行くと、麻衣がついてきた、年也「オレにベッタリだな」麻衣「お兄ちゃんから離れたくない」年也「まぁ…べったりされるの平気だけど」年也「いつも同じ部屋で寝てるし」夜、雑誌の記者が自宅へ、年也「取材だな…」麻衣「お兄ちゃん、有名になってる」美佐恵「年也はプロの歌手なんだから…普通よ」取材を終えて、記者「若山くん、個人的な話なんだが」年也「はい…」記者「若山くんは幽霊とかのオカルトは信じる?」年也「科学で解明できないものは信じますよ」記者「なるほど」記者「何も根拠はないんだけど、若山くんの雰囲気がなんか歌手デビュー直前に無念の死を遂げた、阿部祐太郎と重なるときがあるんだよ〜」年也「阿部祐太郎誰?」記者「若山くん…変な夢見たことないかな?殺される夢とか?」年也「有りますよ図星」記者「なるほど…」年也「前世?まさか」記者「気になったら、連絡してくれ、バラエティ番組で組む予定でいるよ、生まれ変わりを追求してみたいなと」年也「協力しますよ…夢の正体気になるし」1時間後、通晴「取材初めて見たな、生で記者見れた」美佐恵「普通に会社勤めでは事件に巻き込まれない限り、生で見ることはないからね」麻衣「さっきのお兄ちゃんと記者のやり取り聞いて私」年也「どうした?」麻衣「私も変な夢あるよ」年也「どんな」麻衣「重い病気で入院してて、お見舞いに来る、兄がお兄ちゃんになんか似てる気がするの、そのあと、病気がひどくなって死にそうになって目が覚めるんだけど」年也「まさか…阿部祐太郎って」年也はパソコンで阿部祐太郎について調べ始めた、インターネットで、阿部祐太郎は横浜中区強盗殺人事件の被害者ということが分かった、通晴「1978年か…」年也「22年前の事件、オレが生まれる2年前…」