みやのさんの描くねこは、さまざまな状況のなかにいた。

招き猫は片手でおいでおいでして、泣いている子供を招いている。

それと、ねずみじゃなく小さなうさぎをくわえているねこもいる。

クッキーを食べている太ったねこ。

片目だけがシャープペンで塗りつぶされたオッドアイのねこ。

首をちょんぎられたねこ。

そのねこの頭の上には、ホイップクリームがのっていて、ちょこんとさくらんぼが添えてある。

パフェみたいだ。

毒々しい絵の中にある甘さ。

この絵がカラフルに色づけされたら、いったいどんなふうになるんだろう。