10年前―――


「また明日ね、隼人」


「お、またな」


学校帰りはいつも


未緒を彼女の家の近くまで送ってから家に帰る


「ただい…」


「隼人!あんたまだあの子と一緒にいるらしいじゃないの!」



玄関には血相を変えて怒鳴っている

母が待ち構えていた