『 おいで、梨桜』


『 うんっ!』


今、私は彼の腕の中にいる。

あたたかい。
このまま…ずっと一緒にいれたらいいのに。



「 …いつまで寝てんだ!立花!!!」



あれ?
誰の声だろう…


だんだんこっちに近づいてくるけど、
そんなの無視無視。


今は彼と一緒にいる時間だから…


「起きろぉ!!!!」


ドンッッッ!

「わっ!!!!」


ん…?


んんんんっ??



「俺の授業で寝るとはいい度胸だな、立花。」



どうやら私は夢を見ていたようです。
それも王子様の甘い甘い恋の物語です。




「あ、あはは。せ、原田先生今日も輝いてますねぇ。すごいかっこいいです!」


「そんなこと言っても、次は騙されないぞ。放課後、職員室に来るように。先生をなめるなよ」


わ、私の必殺技が!先生を褒め倒す技が…!!!


「「「あははは」」」