「雛、俺のこと嫌いになったのか?」
はるちゃんの瞳が悲しそうに揺れる。
「ちがうよ、だからね、その…」
あたしは、雅と会った夜のことから、あたしが考えたことまでを話した。
雅とのことは言いたくなかったけど、でも言わないと話が出来ないから。
全部話し終わった後のはるちゃんは、複雑な顔をしていた。
「まぁさっきの会話聞いてて、ちょっとは察してたけど…、もっと早くいえよ、ばか」
はるちゃんにくしゃっと撫でられて、やっぱり罪悪感が募る。
「ごめんなさい、やっぱり、もう別れ…」
「る、わけないだろ。さっき倉坂にも言ったけどな、俺はなにがあろうと雛がいなきゃだめなんだ。
だから命がけでも守らせてもらうよ」
「でも、はるちゃんそれはだめだよ…」
「いーんだよ。俺は雛と違って頭良いからな。仕事なんて、いくらでも…」